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平成13年4月から「家電リサイクル法」が施行されて3年が経過し、関係者のご協力と国民の皆様のご理解のもと概ね順調に推移してきている。然しながら、一方では新聞等で報道されている通り、不法投棄が依然として減少していないのが実態である。
そこで、(財)家電製品協会では「不法投棄実態調査WG」を設置し、不法投棄量が大幅に増減した自治体および都道府県庁所在の108自治体(人口ベースのカバー率は31.4%)ひとつひとつを訪問し、自治体担当者の生の声を聞き取るヒアリング調査を実施した。

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不法投棄(4品目を含む)が減少している自治体の共通点は、「創意工夫と熱意ある活動」が成果に直結。 |
今回の調査で、不法投棄全体および4品目ともに減少している自治体が12自治体、また不法投棄全体のデータは入手できなかったが4品目の減少は確認できた自治体が16自治体であった。
これらの自治体に共通していることは「活動内容に工夫を凝らし、担当者が熱意を持って日々、不法投棄防止および啓発活動に取り組まれていること」である。(活動事例は下記参照)
一方、不法投棄が増加している自治体でも、危機感を持たれ熱心に取り組まれているところが多く、今後の成果が期待できる。
| <不法投棄(4品目を含む)が減少している自治体の活動事例> |
・A市‥3R活動を市のスローガンに、物を大切にする土地柄もあり住民に3R意識が浸透。
・B市‥ホームページ(HP)で4品目の処理方法を買い替えの有無別にチャートでわかりやすく説明。
HPは、英語・中国語・ハングル語・ロシア語にも対応。また、リユース品をHP上で公開。
・C町‥住民1世帯1名以上が参加するクリーン大作戦を年1回実施し、成果を上げている。
・D市‥ごみ収集場所を大通りから路地へ移設し、不法投棄の減少に成功。
・E市‥小学生が書いた不法投棄防止ポスターを看板にして設置したところ不法投棄が減少。 |
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●4品目の不法投棄は、全体の不法投棄※の増加率よりも少ないと考えられる。
(※全体の不法投棄とは、一般廃棄物の不法投棄を示す。)
平成15年度の不法投棄の対前年度増加率は「4品目」が7.7%、全体が15.9%で、「4品目」の方が少ない。(108自治体のうち全体と4品目の両データが入手できた53自治体の結果)
表1.平成15年度の不法投棄量の増加率の比較
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項 目※
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平成14年度
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平成15年度
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増加率
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全体の不法投棄量 (件数)
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49.2千件
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55.4千件
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15.9%
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4品目の不法投棄量(台数)
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16.9千台
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18.2千台
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7.7%
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※不法投棄量を、全体は件数、4品目は台数で収集している自治体が多いため、この値で比較。
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図1. 4品目の不法投棄増加率の自治体比較
(N=53自治体)
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また、53自治体毎に全体と4品目でどちらの不法投棄の増加率が少ないかを比較したところ、「4品目」の不法投棄の増加率が少ない自治体数の割合は62.3%と半数を大きく超えた。
(図1参照)
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不法投棄台数が増加した自治体でも、巡回強化等による一時的な増加が多い。
今後、啓発活動や不法投棄防止対策等の活動が定着してくれば減少してくると考えられる。 |
4品目を含む不法投棄台数が増加している自治体からは、巡回強化に伴い発見件数が多くなり、実績値が増加したという回答が多く聞かれた。(図2参照)
回収した品を見ると、かなり以前に投棄された商品も多いとの回答もあり、実績台数が増加している自治体でも、担当者の印象としては「実際は変化ない」との回答が多い。
以上の結果から、実績台数が増加している自治体でも「不法投棄台数には、過去分の発見台数も含まれており、不法投棄台数が増加(悪化)しているとは限らないこと」や「活動の過渡期では巡回強化で一時的に増加するが、活動が定着してくれば住民の意識向上や監視体制の充実で抑止効果が期待できる」などで、不法投棄は減少してくると考えられる。(図3参照)
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図2.不法投棄が増加した理由
(増加理由の延べ回答数 N=69)
「巡回にからみ増加」したという理由が多い。
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図3.不法投棄が減少した理由
(減少理由の延べ回答数 N=32)
減少の理由も「巡回による効果」が多い。
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住民への啓発活動が定着すれば、ごみ収集場所等への不適正な排出は少なくなると期待。自治体が今後特に力を入れたい活動も、「住民組織との協調や住民への啓発活動」である。 |
4品目の不法投棄の集計対象場所が自治体毎に異なるためデータとして一元化されていないため、集計の対象とする投棄場所の見直しや統一が必要と考える。因みに、ごみ収集場所への排出を不法投棄とカウントする自治体が約91%あった。
そして、「ごみ収集場所」への4品目の排出は依然として多く、全体の投棄量の半数以上が排出されている自治体は23%、3割以上となると38%の自治体が該当する。(表2参照)
但し、「ごみ収集場所」へ排出された4品目に警告ラベルを貼ると30%〜70%が持ち帰るという回答が多いことから、啓発活動の強化により住民の理解が定着すれば、「ごみ収集場所」への不適正な排出はかなり少なくなると期待できる。
また、自治体が今後、特に力を入れたい活動としては、「監視・パトロールの強化」や「監視カメラ設置」などの取り締まり対策の他に「住民組織との協調」、およびキャンペーン実施、教育現場での啓発活動、広報誌・冊子による啓発などの「住民への啓発活動」をあげており(図4参照)、この活動が不法投棄の減少につながるものと考える。
表2.「ごみ収集場所」への投棄量について
「ごみ収集場所」への投棄が、半分以上を占める自治体は23%、
3割以上では38%の自治体が該当
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ごみ収集場所への投棄量(割合)
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該当自治体数
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該当率(%)
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| 1.全投棄量の70%以上 |
15
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13.9%
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| 2.全投棄量の50%〜69% |
10
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9.3%
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| 3.全投棄量の30%〜49% |
16
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14.8%
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| 4.全投棄量の10%〜29% |
34
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31.5%
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| 5.全投棄量の10%未満 |
7
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6.5%
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| 6.無し、または不明 |
26
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24.1%
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計
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108
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100%
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| ※ |
監視やパトロール等の取り締まり主体の対策だけでなく、「住民組織との協調」、およびキャンペーン・行事などの「住民への啓発活動」に力を入れたいとの声が多い。 |
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図4.今後、特に力を入れたい活動について
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●「家電リサイクル法は住民に定着しつつあり、順調に推移してきている」と評価。
家電リサイクル法に対する各自治体の認識は、「お客様と接する販売店が仲介してくれていることで、スムーズに運用されている」「住民の循環型社会形成に対する意識向上に役立っている」「家電4品目は概ね順調にリサイクルされていると認識している」などであった。
なお、環境省の平成15年度家電リサイクル法施行状況資料においても、4品目の国内出荷が前年度比約−8%となった中で廃家電引き取り台数は+3.4%になったのは、消費者に家電リサイクル制度が概ね定着してきていると評価している。
以上のことから、家電リサイクル法に基づく、家電4品目のリサイクル制度は住民に定着しつつあり、順調に推移してきていると考えられる。
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<調査を終えて>
ヒアリング調査にあたってご多忙中にもかかわらずご協力いただいた自治体の皆様へ深く感謝申し上げます。
調査の結果、4品目の不法投棄の現状をはじめ、各自治体の不法投棄に関する様々な工夫、今後の不法投棄に関する課題などを把握・検討するうえで大きな成果を得ることができました。
実際に調査を担当したメーカー関係者からは「自治体の方々が、不法投棄削減のため日々真剣に取り組まれている活動および日々のご苦労を知ることができて良かった」などの声が寄せられました。一方、自治体の皆様からは「不法投棄への取り組みの参考事例等を共有できる仕組みがあると有効」とのお言葉をいただきました。
この調査によって得られた情報を自治体間でも共有いただくことで、各自治体殿の不法投棄への取り組みの一助となればとの経済産業省、環境省よりのご提言をいただき、ここに報告書としてまとめた次第です。
各自治体殿のご参考に供することが出来れば幸甚であります。
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